私は高校から大学までラグビーをしていました。
左足靱帯を3本切断して、再起不能となり引退しましたが、生活の中心はラグビーでした。
その私が憧れていたのが、新日鉄釜石のラグビー部です。
枯れた芝生の上を縦横無尽に駆ける真っ赤なジャージ姿と、国立競技場のスタンドに揺れる大きな大漁旗が、ラグビーにすがっていた私の胸を熱くさせてくれていました。
「北の鉄人」と呼ばれて恐れられた新日鉄釜石のラグビー部は、あれから随分と長い間、低迷期を迎えていましたが、また、この間、19年ぶりに日本選手権に出場を成し遂げました。
不死鳥の様に。
皆さん。
あの頃の私を、皆さんが頑張る姿で私を支えてくれて、本当にありがとうございます。
これからは、私達が、自分たちのできることで立ち上がり、皆さんを支えていきます。
頑張って下さい。
津波に押し流される憧れの釜石の街を見ながら、絶望的な気持ちになりましたが、今は皆さんを信じています。
これからの復興へ向けて、皆さんにとっては今後、本当に苦しい戦いになろうかと思いますが、私は、皆さんのあれだけの強さを、信じています。
そして、皆さんが、不死鳥の様な真っ赤なジャージ姿を、再び国立競技場に見せてくれることを、信じています。