2月20日は、島根県パワーエレクトロニクス技術研究会の実機演習セミナーを開催しました。
県内企業の皆様に、SRモータをDSPで回してもらう、という演習内容です。
この演習を担当したのは、株式会社パワエレアカデミーです。
(※ 島根大学パワエレ研究室発のベンチャー企業です)
この企業が受注した後は、本研究室の学生が下請け作業を開始します。(笑)
2ヶ月ものパワエレアカデミーの服部社長と本研究室学生の汗と涙の成果が、この準備状況。
各企業様の机の上には、DSPや膨大な説明資料、パソコンやダイソンの掃除機から引き抜いたSRモータまでが、整然と準備されています。
ちなみに、SRモータ搭載のダイソンの掃除機は、服部社長が絶版品(SRモータ搭載機種は既に廃番)を全国中、必死で探し求めたそうです。(笑)
最初の概要は、服部社長がプレゼン。
(写真右端)
その後、DSPの説明は修士1年の新谷が担当。
新谷は、本研究室から生まれる2つ目のベンチャー企業の社長就任予定。
今日は良い前哨戦です。
説明が終わると、修士1年と学部4年が全員で、各企業様の机に直接出向いて補助を行います。
この実習演習の準備のリーダーは、修士1年の佐々木でした。
リーダーも自ら、各局面で必死でパワーポイントを使って説明を行っていました。
(佐々木はマイクを持っています)
このセミナーは、島根県から依頼されたとき、どんな内容のセミナーにするかどうかも決まっていませんでした。
そこで、私が学生達に、「SRモータでもDSPで回してみたら良いんじゃあないの?」と適当なことを言って放置すること2ヶ月。
こんな立派なセミナーが実現しました。
ほとんどが修士1年以下でプリント基板作成から資料作りまで分担して担当したそうです。
素晴らしいリーダーシップを発揮した佐々木をはじめ、準備してもらった学生さん、またサポート頂いた島根県産業技術センターの皆様に感謝申し上げます。
お疲れ様でした!
・・・何だか、どんどん学生のポテンシャルが上がってきていて、ちょっと、怖い。(笑)
以下、連絡事項です。
来週の2月25日は、下記の【講演・出版物のご紹介】にある電子ジャーナル様での講演会です。
従来のシリコンパワー半導体とGaNパワー半導体では、ブリッジ回路を構築する場合の、誤オン対策が異なります。
その辺りのモジュール技術に関する講習を行います。
また、積層セラミックキャパシタやセラリンクキャパシタをスナバとして用いた場合のSiC、GaNパワー半導体のサージ、損失、ノイズに関する資料も紹介していきます。
その他、これまで発表に使っていたプリウスの内部構造に関する資料を一新して、かなり細かい部分まで詳細に図説する予定です。
(例えば、プリウスに使用されているフィルムキャパシタと温度、周波数の関係や、インダクタのB-Hカーブ等)
あと、ご興味があれば、非絶縁ゲートを持つGaN-HEMTの駆動回路の設計法も説明します。
あの設計法って、あんまり公式に説明されることは無いと思いますので。
是非、ご参加下さいませ。
【講演・出版物のご紹介】
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■出版物
- 「パワーエレクトロニクス回路における小型・高効率設計法 ~昇圧チョッパから結合インダクタの設計まで~ (設計技術シリーズ)」、科学情報出版
※アマゾンサイトはこちら
紹介ページ< http://masayamamoto.blogspot.jp/2014/11/blog-post_12.html>
※好評で売れているみたいですので(感謝です!)、アマゾンの在庫が無くなった場合、このサイトからも購入可能です< http://www.it-book.co.jp/books/017.html>
※何度かアマゾンでは売り切れていたそうで、申し訳ございません。
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■講演予定
- 2月25日:「GaNパワー半導体のパワエレ分野への応用」、電子ジャーナル様主催
※GaNデバイス応用に特化した内容です
紹介ページ< http://masayamamoto.blogspot.jp/2014/12/gan.html> - 3月25日:「次世代自動車のインフラ設備技術セミナー」、日本能率協会様主催
※様々なPFCコンバータの選定方法を分かりやすく解説します
紹介ページ< http://masayamamoto.blogspot.jp/2015/01/blog-post_19.html> - 3月26日:「48V系電源システム技術の最前線」、トリケップス様主催
※48V電源について、具体的な回路方式や制御方式の紹介をします
紹介ページ< http://masayamamoto.blogspot.jp/2015/01/48v.html>
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