2014年11月16日日曜日

第4回島根県パワーエレクトロニクス研究会の講演会開催!


10月29日は、第4回島根県パワーエレクトロニクス研究会の講演会をお世話させて頂きました。
今回はワイヤレス給電の第一人者でもあられます、古河電工の増田満様にご講演を頂きました。



講演題目は「最新のワイヤレス電力伝送」です。
わざわざ装置を持ち込んで頂き、ワイヤレス給電のデモまでして頂きました。

講演者の増田さんは、元々は高周波分野のエンジニアです。
しかしながら、パワーエレクトロニクス分野も、これまで高周波分野の領域だった周波数帯で、パワー伝送を行う時代がすぐそこに来ています。
(そうすることで、インダクタやキャパシタの受動素子が小さくなり、小型化が実現可能です。)

下記、100kHz程度のスイッチング周波数の電源(MacBook Air用アダプタ・右)と100MHzのスイッチング周波数の電源(左)の比較写真です。



下記サイトより転載しています。

http://japanese.engadget.com/2014/01/08/mit-finsix-ac-vhf-1-6/

我が国にとっては、元々高周波系の既存技術として持っていながらやられてしまった応用技術(MITの磁気共鳴電力伝送技術と同じ様な感じ。あ、これもMITだ。)でもあるので、この技術分野に対抗するため、今回の講演者の増田さんには、島根大学パワーエレクトロニクス研究室のドクターコースに入学して頂きました。

今後は、高周波領域におけるパワーエレクトロニクス技術の確立に着手します。
もちろん、新材料パワー半導体の出番でもあります。

今後も我が国に重要な技術分野に対して人材を集約し、新しい時代を切り開き、産業界を牽引して参ります。


【以下、連絡事項】

拙書がアマゾンで購入できるようになりました。
(下記の題名をクリック頂ければアマゾンサイトに飛びます。)

パワーエレクトロニクス回路における小型・高効率設計法 ~昇圧チョッパから結合インダクタの設計まで~ (設計技術シリーズ)

トランスの設計法を、ここまで詳細に書いてある教科書や参考書は、なかなか無いと思います。
トランス設計法の基本から、最新のトランスリンク方式の設計法まで、パワーエレクトロニクスの応用の観点から仔細に図説を行っています。
また、パワーエレクトロニクス回路の制御系設計法も、基本的に、そして具体的、実践的に紹介しています。
その制御をアナログからどうやってディジタル化するか、そしてその弊害までも盛り込んでいます。

実は、この教科書、私が着任してから指導してきた5名の学生の修士論文をきちんとした形でまとめたものです。
本研究室の学生のレベルの高さをアピールしたいために出版したようなところがあります。
島根大学に着任して8年。
学生との汗と涙の結晶です。
是非、ご笑覧下さいませ。

この書籍は中級クラス(現場設計者のサポートを想定)ですが、今後は分かりやすい初級の書籍も執筆したいと思っています。
出版社の方々、是非、声をお掛け下さい。
今度は、私がイチから書き上げますので。(笑)

(もちろん、中級クラスで、パワーエレクトロニクス回路におけるキャパシタ設計法や、SiC、GaNパワー半導体の駆動方法等で執筆可能です。GaNパワー半導体応用は、ノーベル賞バブルで売れるんじゃあないかなぁ?(笑))


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